■NHK4日から日曜午後8時
昨年の「篤姫」に代わる今年のNHKの顔に抜擢(ばってき)され、また一つ夢の階段を上った。「決まったときはぽかんとしちゃって。うそでしょ?って」とはにかむ。
大河ドラマ「天地人」で演じる直江兼続(かねつぐ)は、策略や裏切りが渦巻く戦国時代、かぶとに「愛」の文字を掲げ、利を捨て義に生きた誇り高き武将だ。「たたずまいからにじみ出る優しさとしんに秘めた強さ、演技のストイックな姿勢が、兼続のひたむきさと重なった」と内藤慎介プロデューサーは起用の理由を語る。
撮影前は原作や関連書籍を読みふけり、新潟県など兼続ゆかりの地に足を運んだ。「兼続は義を貫き、愛に生きた。兼続の愛はすべての命に対する愛、越後への愛で、そのために生きなければと思ったのではないか」。愛の本当の意味とは何か。拝金主義に絡んだ犯罪が増加する現代に、このドラマが発信するメッセージの重さを痛感した。
取材したのは撮影が始まったばかりのころだったが、「あまりああしよう、こうしようと決めず、兼続と向き合いながら一緒に芝居をしている感じ」と気負いはない。「最初から出来上がっている人間なんていない。強さもあり、弱さもあり、弱いところからまたはい上がることによって、新しい強さもできる。そういう一つ一つの成長を見てもらいたい」
師と仰ぐ上杉謙信や盟友、石田三成ら戦国武将との出会い、運命を左右する関ケ原の戦いといったシーンの撮影が楽しみだという。
子供のころに見た大河ドラマで、今も鮮明に記憶に残っている映像がある。平成8年放送の「秀吉」最終回、大坂城で華やかな宴が描かれ、竹中直人演じる豊臣秀吉が最後、桜吹雪の舞う中で踊る。一族の繁栄とその後の将来を暗示するかのような印象的なシーンだった。
酒の席で「天地人」の男性スタッフにそのことを明かすと、彼が初めて扱った作品であることを告げられた。「僕はそのころ、役者を目指してはいなかったのに、そのシーンだけはやたら覚えている。ああ、またここにも一期一会があったって。やるべくしてやっている。だからなおさら、気合が入るんです」
さわやかな笑顔がはじけた。(三宅陽子)
昨年の「篤姫」に代わる今年のNHKの顔に抜擢(ばってき)され、また一つ夢の階段を上った。「決まったときはぽかんとしちゃって。うそでしょ?って」とはにかむ。
大河ドラマ「天地人」で演じる直江兼続(かねつぐ)は、策略や裏切りが渦巻く戦国時代、かぶとに「愛」の文字を掲げ、利を捨て義に生きた誇り高き武将だ。「たたずまいからにじみ出る優しさとしんに秘めた強さ、演技のストイックな姿勢が、兼続のひたむきさと重なった」と内藤慎介プロデューサーは起用の理由を語る。
撮影前は原作や関連書籍を読みふけり、新潟県など兼続ゆかりの地に足を運んだ。「兼続は義を貫き、愛に生きた。兼続の愛はすべての命に対する愛、越後への愛で、そのために生きなければと思ったのではないか」。愛の本当の意味とは何か。拝金主義に絡んだ犯罪が増加する現代に、このドラマが発信するメッセージの重さを痛感した。
取材したのは撮影が始まったばかりのころだったが、「あまりああしよう、こうしようと決めず、兼続と向き合いながら一緒に芝居をしている感じ」と気負いはない。「最初から出来上がっている人間なんていない。強さもあり、弱さもあり、弱いところからまたはい上がることによって、新しい強さもできる。そういう一つ一つの成長を見てもらいたい」
師と仰ぐ上杉謙信や盟友、石田三成ら戦国武将との出会い、運命を左右する関ケ原の戦いといったシーンの撮影が楽しみだという。
子供のころに見た大河ドラマで、今も鮮明に記憶に残っている映像がある。平成8年放送の「秀吉」最終回、大坂城で華やかな宴が描かれ、竹中直人演じる豊臣秀吉が最後、桜吹雪の舞う中で踊る。一族の繁栄とその後の将来を暗示するかのような印象的なシーンだった。
酒の席で「天地人」の男性スタッフにそのことを明かすと、彼が初めて扱った作品であることを告げられた。「僕はそのころ、役者を目指してはいなかったのに、そのシーンだけはやたら覚えている。ああ、またここにも一期一会があったって。やるべくしてやっている。だからなおさら、気合が入るんです」
さわやかな笑顔がはじけた。(三宅陽子)
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